State of Wonder
予想以上に時間がかかりましたが、結論から言うととても面白かったです。
米国の製薬会社の研究者マリーナの同僚アンダースが、アマゾンの奥地で不妊治療に有効な新薬の研究の進行状況を調査し本国へ報告するために出かけたまま帰らぬ人となった。
死亡報告を受けたが、はっきりとした死因もその後遺体をどうしたかも明確に伝わってこないため、次はマリーナがアマゾンに出向くことになる。
このアマゾンに行くまでの65ページがそれはそれは退屈で本当に挫折寸前だったのですが、ブラジルについてからがとても独特な雰囲気になり大分ひきつけられるようになり、そしてアマゾンに入った150ページくらいからは、早く続きが読みたい衝動に駆られるくらいです。
ハプニングも多いですが、主人公マリーナが心にずっと抱えてきた問題に向き合うことや、色々とモラルを問う場面があったりと、かなり深いです。
アマゾンでの出来事は、ちょっと一般的に予想できる範囲を超えていて、それでいてやりすぎ感もないんです。
私の考えるこの作品の魅力というかちょっと他と違うところは、読者と登場人物の温度差が他の作品とは逆なんじゃないかと思わされることです。
こっちはドキドキハラハラしたり、正直最後はかなり upset したのですが、登場人物たちは私と違って well-educated で professional なせいなのか?どんな場面でもみんな落ち着いていて淡々としているんですよね。
大抵はドラマティックに表現されて、激情家の女性がいたり表には出さないけれど内にものすごい強情な面を秘めている人がいたりなんかで、こっちのほうが距離を置いてしまうっていうか、そういうものだと思うんですけど、この作品では読者の方が入り込んでいるのに、物語の方はそれに関係なく冷静に進んで行ってしまうというか。ま、上手くいえないですけど。
主人公の女性がなかなか柔軟性があって魅力的でした。
英語のレベルですが、ちょっと難しいですね。
どれくらいかというと・・・・・・少なくても私以上の英語力は必要です。私は所々ロストしていましたからね。
医療用語、科学用語は無視したとしても、普段見慣れない単語もあるでしょうし、情景描写も心情描写も全ての表現があまりストレートではないので、わかりづらい感じはあります。しかも余計な会話などもしない人たちで構成されているので、比較的読みやすい会話部分というのが少ないと思います。難しい本を読んでいる時って、会話文でちょっと理解できてよい気分になりません?それが期待できないんですよ。でもやっぱり表現力とか素晴らしいですねぇ。
あとはしつこいですけど、英語力以上に、アマゾンまでたどり着くまでの150ページをいかに辛抱できるか、の忍耐力も必要になるでしょう。
8.5 out of 10 本当は9点でもいいかもしれないけど、出だしに魅力がなかった&その部分が長かったのがやっぱりマイナスですねぇ。せめてさっさとブラジルに入って欲しかった・・・・
気になった単語 entice そそるという意味。
この作品で初めて見た、もしくは気になった単語だったのですが、早速次の日にLK母からのメールに使われていてびっくり。
M校のクイズ・ナイトのメニューがフィッシュアンドチップス、チキンナゲットアンドチップス、ベジの3種類で「Not attractive. Those r 4 kidz!!!」と書いた私のメールへの返信が、「yes, i noticed the menu was not very enticing!」だったわけです。entice 結構使えそうな単語ですね。