Lovely Bones 読後感想 その2

引き続き熱く語ります。
まずは14歳の女の子が語っていく構成について。14歳の心の声を represent するという作者の試みは上手くいっているであろうか。
殺害されるまでの彼女の環境からいって、14歳の少女がこれくらい冷静で大人びた語りができるものだろうか。両親が揃っていて家族仲にも何の問題もない。学校ではそれほど人気者とはいえないものの、いじめられていることもなく、好意をもってくれている男の子だっている。そんな14歳の少女とはこのようなものだろうか。母親の心ここにあらずな様子を察知できるくらいだから、通常より精神的に mature だったのか。最近児童書を読んでいたせいか、作家の立ち位置について少し疑問に思った。
例えば、大昔に読んだ「アルジャーノンに花束を」のように、殺害された14歳と後半の22歳以降の精神面の違いを文章でもっとクリアに表現していれば、より面白かったのでは。
全体的には私がしっかり読み取れていないのだとは思うが、テーマが散りすぎていてパンチが感じられなかった。セッティングは興味深いし素晴らしいのだけれど、なんとなくぼんやりする点がありすぎた。静かながらも力強さを感じる作品を期待していただけに残念。
悪くはなけれど、私にはそれほど響いてこない作品ということで、6 out of 10
最後に映画化されたからこそ、頭の中で完全映像化したからこそ読めた作品だったのだが、大失敗した点が・・・・
読み始めの記事に書いたのだが、レイの役に身近な人間(息子の友達の兄ザック)を配役してしまったこと。危害の加わる役でなかったからいいものの、よく考えると浅はか。
それに14歳の淡い恋。キスだけで終わったはずだったのに、後半にはなんともっと先に進展してしまった!このままではMrハーベイじゃなく、私の方が変態では・・・・
というわけで、最後の最後でザックは降板。
もう二度と身近な人間をキャスティングするのは止めようと思う。