Predator's Gold

以前に読んだ「Mortal Engines」の続きです。
結局、欲望にまみれた大人たちの中で、純粋に生きる二人の主人公の行方が気になって気になって、読むことにしました。
SF的背景は相変わらず想像つかないし、Cities eat cities の架空の戦争の世界にも興味がないので、かなり大胆にわり切って、主人公トムとヘスターの恋愛小説として読んでいます。幸せになることに慣れていず、素直になれなかったり、醜いために自信が持てないヘスターの心情がもう切なくてたまりません。
二人はお互い早くに両親を亡くしていて、決して幸福に育ってきたわけではないけれど、トムはアパレンティスとして歴史家になる教育を受けて来ているシティーボーイなんですね。
一方、目の前で両親を惨殺され、自分も命からがら(顔はめった切りにされてぐちゃぐちゃ)逃れて、何年も復讐だけを心の支えに底辺で泥水を飲んで生きてきたヘスター。
トムはヘスターの無教養な部分にいらつき、同じように歴史に興味のある人たちとの交流を好み、定住を希望します。
ヘスターはトムのナイーブさ(Naive はどっちかというと否定的に使われることが多く、ここでは甘いという意味)にいらつきながらも、そこが彼の一番の魅力であることをよくわかっています。平和な世の中では、トムがヘスターを必要としなくなるのではないかと怯えます。
それぞれにお互いの違いを感じ、距離が出てきてしまった二人。
そして絶対トムを失いたくない彼女のとった行動とは・・・・・・
純粋だからこそ、手段を選ばないヘスター。重大な罪を犯し、この先トムに対して大きな秘密を抱えていくことになりました。そのことがトムに知られることを恐れながら、今後を過ごしていくことになりそうです。心配で心配で続きも読まないわけにはいきません。