こんとあき

「はじめてのおつかい」のイラストを担当されている林明子さんの作品。
明るい日のさす窓辺で、こんは赤ちゃんを待っています。おばあちゃんに赤ちゃんのお守りを頼まれて砂丘のある町からやってきたのです。
あきちゃんという名の赤ちゃんが生まれてからは、こんとあきちゃんはいつでも一緒に過ごしてきました。
あきちゃんが大きくなるにつれ、こんは古くなっていきます。そしてある日、とうとうこんの腕がほつれてしまいました。
そこで、砂丘の町のおばあちゃんになおしてもらいに、二人で電車に乗って出かけます。それは小さな二人にはちょっとした大冒険になります。
赤ちゃんのあきちゃんは、こんによだれをつけたりします。はいはいができるようになったあきちゃんはこんの上をふんずけて行ったりします。歩けるようになったあきちゃんはこんのしっぽをつかんで、引きずって歩きます。我が家ではこのシーンが子供たちに大ウケでした。うちの娘も大好きな赤ちゃん人形をいつも連れて歩くのだけれど、手を握って引きづり回していたし、動物のぬいぐるみにいたっては首にひもをかけて引っ張り回していました。本人的には可愛がっているつもりなんですよね。そんなことと重ねてイメージして、親近感のあるお話だったのですね。
林明子さんの絵は本当に小さな子どもの表情や動きを上手に描いていますよね。 前半はこんがあきちゃんを守ろうと頑張っている姿が印象的です。不安になるあきちゃんに、いつでも「だいじょうぶ、だいじょうぶ」。犬に遭遇した時のあきちゃんを守ろうとする勇敢な表情。
後半は逆にあきちゃんがこんを守る側に回ります。
おばあちゃんの家に辿り着いた時のイラストが素敵。こんの嬉しそうな口元、あきちゃんがおばあちゃんの胸に顔をうずめて全身でよりかかっている姿にホロッときます。
それに道中あっちこっち負傷したこんがおばあちゃんに治療してもらっている間のあきちゃんの心配いそうな顔。こんの頭を「大丈夫だよ」という風になでなでしている姿にじ~ん・・・
最後に電車のドアに挟まれてぺっちゃんこになったこんのしっぽをどうやって直したでしょうか?それは読んでみてのお楽しみ。うちの子供たちは意外だったみたいで、ホコッとした笑顔を見せましたよ。
この絵本は私も大好きだし、人気がありますよね。まだ、読んでいない方はぜひぜひ。