hinajiro読書録

読書録

Gran Torino

hinajiro

 なかなか楽しく観賞しました。
 やっぱり移民問題って身近な話だから入りこみやすいし、共感する点が多いですから。
 昔堅気で偏屈な老人が人種差別発言炸裂。でもやっぱり彼じゃなくても自分の周りが移民だらけってイヤなもんだと思います。私の住んでいるところにもいわゆる「元々英語を話す白い人たち」はほとんどいません。私たちが暮らし始めた頃はもう少しいたのですが、みんな嫌になって引っ越していくんです。母国語を話しているのに通じないなんてことが日常茶飯事なんですよ。主人公の苛立ちもよくわかります。
 ちなみに本当かどうか知りませんが、この辺りに住んでいるごく少数派の ENGLISH の友だちの話によると、ここ数年のUKで一番多い新生児の名前はモハメッドだそうです。
 だけど、この映画の中でイーストウッド、あ、役名はウォルターですが、彼自身ポーランド系なんですよね。「なんだよ、自分だって生粋じゃないじゃないの」と思ったけれど、アメリカ人に生粋って・・・多分いないんだよね・・・・
 お隣の家のモン族の女の子が「うちの父は昔堅気で伝統ばっかり重んじて・・・・」みたいな発言をした時に、ウォルターが「俺だってそうだぞ」と答えるのですが、「あなたはアメリカ人だから」って発言が、私はちょっと皮肉っぽくとったんだけれど、本当にそういう意味だったかな?「伝統なんてないじゃないのさ」という言葉が隠れていたと思ったんだけれど。

 一番「わかる!」と思ったシーンは、イーストウッドがお医者さんに行った時なのですが、まず待合室で名前を呼ばれるシーン。私なんかは外国人なので自分の名前が間違えて呼ばれようが平気ですが、地元の民族の名前がへんてこりんに呼ばれているのを聞くと思わずその人の顔色を窺ってしまいます。たいてい何度か目にようやく自分の名前を呼ばれていると気がつき、表情は一応平常心を装っています。ついでにいうとこの映画と全く同じですが、その後英語が母国語のお医者さんに会うことも滅多にありません。

 それにしてもアメリカっって物騒ですねぇ・・・・(この映画を観てこんな程度の感想!)
 私のところでも先日近所の公園で強盗に刃物で何度も刺された話や、先週は職場の近くで爆弾騒ぎ(未遂)があったばかりですが、なんかスケールが違う気がしました。子供がマシンガンって・・・・

 偏屈な老人もかなり強引なモン族ファミリーとのお付き合いから少し態度を和らげていくのですが、イーストウッドの表情の変化がとても素敵なんです。毒舌は最後まで続くのですが、それはそれでいいんです。
 最後に一つ。イーストウッド、脚長すぎ。威厳があって貫禄のある彼も、座っていたらなんとなくチンマリしていて笑えました。うちの子供たちは背が低いのですが、二人とも「ほら、見て!(写真を手に)座っていたら別にみんなより小さくないよ!」と誇らしげに言います。「いや、君たち、それは・・・・・」

 私の評価は 3.5 out of 5 ストーリーも結末もベタだということで。
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